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Paradise™超音波腎デナベーションシステム 高血圧の新たな治療選択肢としてFDA承認取得

腎デナベーションデバイスとして米国初

2023年11月8日

大塚メディカルデバイス株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:東條紀子、以下、大塚メディカルデバイス)とその米国子会社Recor Medical社(本社:米国カリフォルニア州、President & CEO:Lara Barghout、以下、Recor社)は、Paradise™超音波腎デナベーションシステムが米国食品医薬品局(以下、FDA)より高血圧の新たな治療選択肢として承認を取得したことをお知らせいたします。

Paradise超音波腎デナベーションシステムは、生活習慣改善や薬物療法を行っているにもかかわらず十分に血圧コントロールができない場合の併用治療選択肢として位置づけられました。システムは、腎交感神経の過活動抑制による血圧降下を意図して設計された、これまでにない超音波による腎デナベーション療法です。各主腎動脈周辺の交感神経に、1回あたり7秒間の360度超音波照射を23回行います。本治療法で使用するParadiseカテーテルは独自のHydroCooling™システムで手技中にバルーンカテーテル内に滅菌水を循環させて、血管壁を保護する働きがあります。

今年8月に実施されたFDA諮問委員会にて、Paradise超音波腎デナベーションシステムに肯定的な見解が示され、この度、承認されました。今年初めには、米国ピボタル試験、RADIANCE-II無作為化シャム対照試験の結果がJAMA誌(Journal of the American Medical Association*1に掲載されました。同試験にてParadise超音波腎デナベーションシステムは安全性と有効性の主要評価項目を達成し、重大な有害事象は確認されませんでした。

Recor社のPresidentCEO Lara Barghout は、「当社は新たな道を切り拓き、血圧コントロールに悩む患者さんと医師に画期的な選択肢を提供するべく、この領域をリードしてきました。FDA承認は、長年にわたる研究開発と徹底した臨床研究の成果によるものです。臨床試験に参加された患者さんや地道な取り組みを積み重ねてきた治験参加医師チームの存在が今回の承認に繋がり大変感謝しています。本治療法を米国内の患者さんや医師の皆様に提供できることを心待ちにしています。」と述べています。

Recor社は2009年以来、Paradise超音波腎デナベーションシステムの開発、検証に注力してきました。RADIANCE Global Programでは、コントロール不良高血圧患者500名以上を対象に、3つの無作為化シャム対照試験にてParadise超音波腎デナベーションシステムを検証しました。RADIANCE-II試験、RADIANCE-HTN SOLO試験では、0-2剤の薬物治療中の軽‐中等度高血圧患者を対象に薬剤ウォッシュアウトにて有用性を検証、RADIANCE-HTN TRIO試験では、利尿剤を含む3剤以上の降圧剤を服用してもコントロール不良である治療抵抗性高血圧患者を対象に3種類の標準化された降圧剤服用下にて有用性を検証しています。全3試験にて、有効性の主要評価項目を達成し、治療後の安全性についても良好な結果が一貫して示されています。

「長年にわたり手頃な価格の降圧剤が数多く存在しているにもかかわらず、米国における血圧コントロール率は著しく低く、下降傾向にあります。超音波腎デナベーションシステムは、これまでの臨床試験において有意な降圧効果を示しており、既存の高血圧治療に待望の進化をもたらすことが期待されます。本システムは、薬物療法では十分な効果が得られないことの多い治療抵抗性高血圧患者さんに対して有効性が示されています。また、薬物療法で血圧をコントロールできない軽‐中等度高血圧患者さんへの有効性も確認されています。」とPrincipal InvestigatorであるNaomi Fisher准教授(Associate Professor of Medicine, Harvard Medical School / Director of Hypertension Service and Hypertension Innovation, Division of Endocrinology, Diabetes and Hypertension at Brigham and Women's Hospital)はコメントしています。

大塚メディカルデバイス の代表取締役社長、および大塚ホールディングス株式会社の取締役東條紀子は、「本治療法の承認は、従来の治療法では十分に血圧コントロールができない高血圧患者さんに新たな併用治療の選択肢を提供する、という当社の重要なマイルストンの達成を意味します。患者さんや医師の皆様に、高血圧の管理、改善のために本治療法を利用いただけることを喜ばしく思います。」と述べています。 

高血圧は、脳卒中、心筋梗塞などの心血管イベントのリスクや死亡率の上昇、QOLの低下、医療費の増加に繋がり、世界的に疾病負荷*2の上昇につながる主な要因の一つであるといわれています。超音波腎デナベーションシステムは、CEマークを取得しており、欧州では導入済み、日本では臨床開発中です。

*1: Azizi M, et al. "Endovascular Ultrasound Renal Denervation to Treat Hypertension" JAMA. 2023;329(8):651-661. doi:10.1001/jama.2023.0713.
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2801849

*2: 疾病負荷:個々の病気が社会全体に及ぼす損害の指標のこと。疾患の死亡率、有病率、QOLへの影響、障害の重症度などから算出する。


大塚メディカルデバイスについて
大塚メディカルデバイスは、既存の医薬品や治療法では十分な効果が得られない患者さんのニーズに応え、医療機器による新たな治療選択肢を提供するため、血管内治療をはじめとした革新的な治療法のグローバルな研究開発および製品化の実現に取り組んでいます。
大塚メディカルデバイスは、トータルヘルスケアカンパニーをグローバルに統括する大塚ホールディングス株式会社(4578 東証プライム)の子会社です。

Recor Medicalについて
Recor Medical, Inc.は、カリフォルニア州パロアルトに本社を置き、高血圧治療を含む新たな低侵襲治療選択肢の提供の実現を目指す、大塚メディカルデバイスの 100%子会社です。Recor Medicalは、高血圧治療を目的に Paradise超音波腎デナベーションシステムを独自に開発しました。Paradise超音波腎デナベーションは、日本では臨床開発中、米国ではFDA承認取得、またCEマークを取得しています。軽-中等度または治療抵抗性の高血圧患者を対象として Paradise超音波腎デナベーションを検証した3つの無作為化シャム対照試験で良好な結果を報告しました。また、Global Paradise System(「GPS」)レジストリを EUおよび英国にて開始し、今後、グローバルに拡大していく予定です。

会社概要
大塚メディカルデバイス株式会社(Otsuka Medical Devices Co., Ltd.

設立 2011年2月15日
資本金 75億5000万円
代表者 代表取締役社長  東條 紀子 (とうじょう のりこ)
本社所在地 〒101-0048 東京都千代田区神田司町2丁目9番地
従業員数 129名(2023年6月30日現在)
事業内容 医療機器事業及びその関連事業、並びに大塚グループにおいてこれらの事業を営む会社の事業活動等の統括、並びにそれに附帯する一切の事業
Webサイト https://www.omd.otsuka.com/

Recor Medical, Inc.

設立 2009年5月1日
代表者 President & CEO  Lara Barghout
本社所在地 米国カリフォルニア州パロアルト
従業員数 165名(2022年12月31日現在)
事業内容 超音波腎デナベーション治療デバイスに特化した医療機器製品の研究、開発、販売
Webサイト https://www.recormedical.com/

 

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 電話:03-6361-7459
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 ・製品、臨床試験に関するお問い合わせ:RDNプロジェクト 河田 好之